第38回 内観力 『人間の身体の不思議さを体感する!』
骨整体の手首編・足首編が誕生してから身体をほぐすことがより楽しくなった。
また、お客様に指導させて戴くと瞬時に身体がほぐれてしまう。
そればかりか、気持ちまでほぐれて大変喜ばれるようになった。
動かなくなってしまったと思っていた身体が
軽く、そして楽に動きはじめるので自然と笑顔になるのだ。
その笑顔を観れることが生き甲斐になっていた。
ある日、姪っ子の萌ちゃんのケアをしていた時に、フッ~と閃いたことがあった。
それまでのケアは、筋肉の疲労を取る為に足や手の指でかなり強く押していたのだが
母や妹にお願いして萌ちゃんの足首や手首の骨を押さえてもらいながらケアをすると
不思議なのだが筋肉の張りが弛んでしまったのだ。
この頃、人様の身体を観た瞬間に弱点部分を見抜けるようになっていたのだが
ケアをする時も、補助してもらう人の押さえる左右の手の指示や押さえてもらう部分を指示して
身体を触ると、それだけで身体の緊張がほぐれ、筋肉や関節がほぐれてしまうから不思議である。
また、ケアを受ける方自身も骨整体のポーズをとるながら行うことにより
W効果で、よりレベルの高いケアになるのだ。
この手法でケアを行うと、筋肉のかなり深い部分を刺激しても
今までのような激痛の痛みではなく、少し我慢して戴ければ耐えれる痛みになる。
深部のコリをほぐせるということは疲労回復やケガの予防にも繋がる。
面白いのが、十人十色で、それぞれ押さえる部分や押さえ方が変わるのだ。
"なぜ、分かるのですか?"
と、よく聞かれるのだが身体を観た瞬間に、
私の目が押さえる部分に行ってしまい直感的に押さえ方が出てきてしまう。
たぶん、今まで取り組んできたことが実を結び、
身体から発している"何か"を感じ取っているのと
身体のパワールートが観えることで修正箇所の判断が出来るのだと思う。
これは、まだまだ向上していかなければいけないことであり
完璧に出来ているとは全く思っていないのが現状である。
下手なストレッチでのペアストレッチを行うよりは
骨整体のパートナー編を作って、実践していただいた方が皆様に喜んで戴けると思い
DVD骨整体・パートナー編を作成した。
DVDの内容は、あくまで基本的なことをお伝えしているのだが
二人より、三人、三人よりは四人と、人数が多い方が効果があがることは間違いないのだが
その方にとって必要な押さえる部分や押さえ方は一夜漬けで教えることは出来ない。
2010年12月現在、講習会などで指導させていただいている内容で
身体のある部分を使うだけで瞬時に身体がほぐれてしまう方法をお伝えしているのだが
あまりの効果の出方に、皆さん面食らったハト状態になられる。
この手法と比較するために、常識とされている似たような手法で
身体をほぐそうとすると不思議なのだが思惑とは逆に身体が重くなってしまい
ほぐすつもりが身体の動きが悪くなってしまうのだ。
この手法を知った人から、ウォーミングアップの仕方やマッサージの仕方が変わる。
また、トレーニングでの休憩中でも、
この手法を行うと疲労回復の早さが全然違ってしまう。
人間の身体は、本当に不思議なことばかりで
今まで常識とされてきたことが、いかに馬鹿げていたかを思い知らされてしまう。
先日も、ある方に教えて頂いたのだが
英語で、『ワンダフル』という単語があるが、ワンダーは不思議、フルは一杯。
不思議なことが一杯で、"ワンダフル"。
人間の身体は、"驚異の小宇宙"と呼ばれている。
科学的なことを馬鹿にする訳ではないが
不思議なことが一杯を大前提に物事を考える余裕が必要ではないかと思う。
科学的に分からないことは認められないという思考はどうかと思うのである。
"結果こそ現実である!"
私の尊敬する一人である、故森 信三先生のお言葉であるが
目の前でおこっていることこそが現実であり、認めざるえない真実なのである。
普段、呼吸を自然にしている私達だが
1分間に何回しているかを意識し始めた途端に呼吸が乱れる。
血圧にしても、脈拍にしても計測をしようとした瞬間に乱れてしまうものだ。
計測結果というものは、ひとつの結果であり全てではない。
"木をみて森を見ない"という諺がある。
身体の一部分だけをピックアップして研究しても
決して、身体全体が今よりも良くなることはないと思う。
人間の身体の不思議な力を、もっと素直な気持ちで感じ続けていたいと思う。
長い間、研究レポートを読んで戴きまして誠にありがとうございました。
これから更に仮説と検証を繰り返しながら、更なる研究をしていきたいと思っております。
また、皆様にお伝えできる事が出来れば書いてみたいと思っております。
次回の研究レポートの日程は未定です。
何卒よろしくお願い申し上げます。
感謝
スポーツケア整体研究所 代表 松村 卓